2012/9/30 ベルリン・マラソン直前
男子のペース設定が判明
第1グループは中間点を61分40秒、マカウの世界記録時とほぼ同じタイム
藤原は初マラソン日本最高時と同じタイム設定を選択か?


 現地からの情報によると、レース前日(29日)のテクニカル・ミーティングでタイム設定が以下のように決まった。

第1グループ中間点:61分40秒
第2グループ中間点:62分45秒
第3グループ中間点:63分45秒
第4グループ中間点:64分45秒

 男子の世界記録は昨年のベルリンでマカウ(ケニア)が出した2時間03分38秒。そのときの5km毎は以下の通りで、中間点は61分44秒の通過だった。
大会 選手 順位 記録 5km 10km 15km 20km 25km 30km 35km 40km 中間 後半
2011
ベルリン
P・マカウ 1 2:03:38
世界記録
14:37 29:17 43:52 58:30 1:13:18 1:27:38 1:42:16 1:57:15 1:01:44 1:01:54
14:37 14:40 14:35 14:38 14:48 14:20 14:38 14:59    

 今回一番の注目を集めているのは昨年のボストンで2時間03分02秒(下り坂コース参考記録)で走っているジョフリー・ムタイ(ケニア)。ムタイは平地のコースでも2時間04分55秒の記録を持つが、評価が高いのは昨秋のニューヨークシティで2時間05分06秒と大会記録を2分以上も更新したこと。同大会は起伏の激しい難コースとして知られ、平坦なコースなら2時間2〜3分台に相当すると言われている。

 日本勢は藤原正和(Honda)、石川末広(同)、井川重史(大塚製薬)らが出場。個人的に注目したいのは藤原で、2003年のびわ湖で2時間08分12秒の初マラソン日本最高&学生記録で日本人トップの3位となり、世界陸上パリ大会代表となった選手。9年半ぶりに自己記録更新となれば(本人にしてみれば9年間何をしていたのかという思いもあると思うが)、それはそれで快挙である。
 藤原の2003年びわ湖の5km毎は以下の通り。
大会 選手 順位 記録 5km 10km 15km 20km 25km 30km 35km 40km 中間 後半
2003
びわ湖
藤原正和 3 2:08:12
学生記録
15:07 30:05 45:10 1:00:27 1:15:32 1:30:31 1:45:41 2:01:19 1:03:48 1:04:24
15:07 14:58 15:05 15:17 15:05 14:59 15:10 15:38    

 今年の東京マラソンではゲブルセラシエ(エチオピア)らのトップ集団につける策をとった藤原だが、今回は第3グループにつける可能性が高い。
 第3グループにつければ、自己記録のときとほぼ同じタイムで中間点を通過することになる。

 参加選手中女子で最も良いタイムを持つのはアベル・ケベデ(エチオピア)で2時間20分33秒。野口みずき(シスメックス)の保持する大会記録(2時間19分12秒=日本記録)更新が目標か。
 日本勢では加納由理(資生堂)が出場する。加納が自己ベストの2時間24分27秒を出したときの5km毎は以下の通り。
大会 選手 順位 記録 5km 10km 15km 20km 25km 30km 35km 40km 中間 後半
2008
東京国際女子
加納由理 2 2:24:27 16:23 33:07 50:03 1:06:59 1:23:59 1:41:14 1:58:46 2:16:43 1:10:43 1:13:44
16:23 16:44 16:56 16:56 17:00 17:15 17:32 17:57    


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