2004/7/12 オリンピック陸上競技代表第3次追加
共同会見から抜粋
「変わらないのはチャンピオンを遇すること。今回の追加も、日本選手権の順位に即した結果」
(澤木強化委員長)

澤木強化委員長 6月の日本選手権の結果を尊重し、その後の追加選手は、A標準突破を目標にやらせてきた。向井(裕紀弘・西濃運輸)と伊藤(友広・法大)は4×400 mR。4×100 mRと4×400 mRは5名ずつであたる。110 mHは日本選手権でA標準の2人が負けたが、昨日のレース(南部記念)の結果で選んだ。コンディションのよくない中での13秒6台はまずまず。2人を代表とした。日本選手権2位の吉沢(賢・デサントTC)は静岡県選手権の3レース目に、48秒85の自己新を出した。
 女子の選考を複数名のなかから行った。走高跳の青山(幸)は1m92のB標準を跳び、日本選手権も3位だったのでテーブルに乗ったが、最終的には400 mHの吉田(真希子・FSGカレッジリーグ)と室伏(由佳・ミズノ)の比較となり、ハンマー投の経験が浅いなかで02・03・04年と記録を伸ばし、今年の日本選手権で66m12(のB標準)を投げ、日本選手権後にも66m68と伸び率があったことを評価した。
Q.室伏選手は、前回の発表では世界との差があることで選ばれなかったが。
澤木 伸び率が低かったら世界と戦えるわけがない。安定度も必要。
Q.決勝が狙えるレベルという判断か。
澤木 それは全ての参加選手が決まってからの話。
Q.4×100 mRに1人追加しなかったのは?
澤木 現場のヘッドの高野進短距離部長から、短距離は今回の2名でという要望だった。
Q.昨日(南部記念)の400 mで田端健児選手が350m付近までトップを走っていて、隣の選手と接触して転倒するアクシデントがあったが、そのことは議論に出たのか。
澤木 接触する前から上半身のブレがあり、それゆえ極めて珍しいことだが、隣のレーンの選手と接触した。上半身のブレを、担当者が見ていた。
Q.オリンピックでの目標は?
澤木 JOCとのやりとりのなかで、メダル2、入賞5〜6という数字を出している。
Q.JOCからの確約枠は38名だったが、+1で39名としたのは?
澤木 室伏由佳選手の名前を実際に出して、記録の向上率を理由に、増枠をしてもらった。
Q.どういう結果を出せば追加枠に入れるのか、理解が選手によって違っていた。こういった場での話が、選手に伝わっていないのでは?
澤木 全員に個別に話をしているわけではない。選手、コーチに情報の収集努力が足りないこともある。情報発信はしているが、受け取り方に差があったのは事実。変わらないのはチャンピオンを遇すること。今回の追加も、日本選手権の順位に即した結果となっている。
Q.末續選手や福士選手など、複数種目へ出場する権利のある選手の種目決定は?
澤木 末續に関してはリレーと個人種目の兼ね合いをどうするか。14日からの強化合宿で、メドを立てたい。福士は世界の記録から見て(狙えるのは)1万mしかない。エントリーは2種目だが、1万mのための5000mという位置づけ。コーチの永山君(永山忠幸ワコール監督)とも話している。1万mにピタッと合わせられるようなら、そのために(日程的に先に行われる)5000mを使ってもいいと話している。


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