2001/5/26 東アジア大会最終日
またもや吉田vs.李
走高跳のライバル対決は、李が2m23で優勝
若手の台頭も望まれる種目


 男子走高跳は最終日の注目種目だった。
 今回で3回目を迎える東アジア大会だが、93年の上海大会は吉田孝久(ミズノ)が2m26で優勝し、李鎮宅(韓国)が同記録で2位。97年の釜山大会は地元の李が2m28で優勝して、吉田は2m24で2位と同記録の3位。アジア大会や春季サーキットでも好勝負を展開してきた2人だ。
 昨年、念願のオリンピック出場を果たした吉田は、今季は走高跳より三段跳に重点を移している。
「個人としては走高跳より三段跳で世界選手権出場を目指していますが、かといって、東アジアは走高跳でホスト国の代表ですし、ライバルの李君もいますから、中途半端はできないと思っていました。三段跳と並行して、走高跳の準備もしてきました」

 2m20は李が1回目にクリア。吉田は、体は浮いているが、足首あたりがバーにかすって1回目、2回目と失敗。だが、昨年の南部記念(五輪最終選考会)をはじめ、吉田が3回目で成功した例は数知れない。今日も予想通り、3回目できれいにクリアした。
 勝負は2m23で、李と吉田の一騎打ちに。李が2回目にクリアしたが、吉田はついにクリアできず、李の2連勝が決まった。李も、次の2m26は越えられなかった。
「今日は優勝できたが、記録には満足できない。このところアジア全体のの記録がよくない」と29歳の言えば、31歳の吉田も「確かに近年まれにみる低レベルだった。自分の中では最低でも26が優勝ラインだと思っていた。若い選手が出てきてくれないと」と、応じた。これを受けて李も「これという後輩が出てこない」と嘆いた。
 4年後のマカオ大会では、新しいライバル・ストーリーが始まっている…だろう。